第11章 ユゴスとの初対面

入学式の夜。アリシアは机に向かい、借りてきた魔法書を読んでいた。けれど目がしょぼついてきて、ふっと息を抜きたくなり、立ち上がって窓辺へ寄る。

夕暮れが校庭を橙に染め、遠くの校舎では灯りがひとつ、またひとつと点っていく。何気なく視線を上げた、そのときだ。

半日がらんとしていたはずの校庭に、ひとり。馬に乗って、ゆっくりと周回している者がいた。急ぐでもなく、怠けるでもなく、同じ軌道を何度もなぞるように――暗くなりきる前に、身体へ叩き込むつもりなのだろう。

馬の毛色はまだらで、黒と白がぶつ切りに混ざっている。貴族の目からすれば、正直「格好がつかない」部類だ。だが走りはどうだ。脚運びは軽く、気配...

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